猫の研究 その2 「禁じられた倒錯愛の結末」  2001年8月23日

 本章を初めて読む方はあらかじめ下記のその1の章を読んでいただくことをお奨めします。
 
 さて、高校の生物の授業で我々は劣性遺伝について学んだであろう。
何等親だか忘れたが、血縁の濃い者同士は結婚できないことになっている。
 それは、その結果生まれた子供は体が弱かったり、いろいろ弱点が生じてくるのだ
そうである。血縁がない者同士から丈夫な子供が産まれるというようにも聞いたと思う。

 さて、「その1」に示したように母猫は子猫たちをうなり飛ばして、遠くに散らせたわけである。
具体的には人間の手で、飼ってくれる人にもらっていただいたわけである。ここまではいい。
 子猫たちはそれぞれ成長していったわけである。基本的にはこの子猫同士は出会うことは
ないわけである。しかし、たまたま近所の人にもらわれていった場合があった。1年くらいはずっと
別々に暮らしていたから、問題ないが、何かの拍子に兄弟というか兄妹同士出会ってしまった。 

 バカ猫である、相手が同じ母から同時に生まれた兄妹同士とも思わず、2匹は小生の
部屋で走り回ってじゃれ合っていた。小生からすれば、久しぶりに兄妹出会ってうれしくなって
はしゃいでる様に見えた。ところが、青春まっただ中なのであろうか、マウントポジションをとり
交尾をし始めたのである。その瞬間カーッと頭に血がのぼった小生はすぐさま「コラコラ、
やめい!やめい!」と二匹をひきはがし、「だめだ、こんなことしちゃ、おまえら兄妹だろう!」
バシンと頭をたたき、一方の猫を家の外に放り出した。「生まれて16年、俺だってやってないことを
こいつら生まれて1年位なのにやるとはゆるさーん!しかも兄妹同士じゃないか!」という
猫にさえ嫉妬する情けない16才の少年であった。

 この兄妹は小生の知らないところで結局交尾してしまったようで、その結果子猫が2匹生まれた
 この子猫は尿道が不完全で塞がっていた。尿がたまると排泄できずにおなかがぱんぱんに
張ってくる。人間の手で絞るようにすると尿道からほんとに糸のように細く尿を排出することができる。
 ある程度の月数がたったらようやく自力で排泄できるようになった。

 もう1匹は直腸が肛門から2センチ位も体外に突出してしまった。
 どっちにしろ下半身系がだめである。
また、背骨が弱いのか、そっと抱き上げるだけでも「グー」という痛そうな声をあげる。
 すこし木登りしただけでも痛そうで飛んだり走ったりはできない。カルシウムの豊富な煮干しを
沢山食べさせ数ヶ月である程度は改善していったが、完全ではない。
 これが具体的な近親相姦の結末である。
 こんなことは普通の人はあまり体験がないと思うので、ここに書いた次第である。