2002年12月13日 危ないところであった・・・・

 キャーッ!という叫びにも似た急ブレーキ音が響いた。ほんの1秒間のことだろう。
荷台の荷物がザーっと前席まで滑り込む、車内には砂ぼこりがたちこめる。
 なんということはない平凡な祭日の昼下がり、小春日和の天気のよさは、この緊急事態には平和すぎる。

 危機はこんな平和な日々にふいに訪れる、その落差が本当に人間をたたきのめすのだろう。 

 2車線の小さな交差点、左にはアルミバンのトラックが止まっていた。小生の車線は前方が空いていた。信号は・・・・・ 瞬間的な睡魔だったろう・・見落としていた、が 瞬間的に黄色であることが分かった。そこには横断歩道がある。が ・・ 見えてなかった。

 スピードを出してる訳ではない。普通の法定速度である。交差点進入時に黄色だったらだいたいGOである。「このまま行っちゃお。」という気持ち、「とりあえず止まっとこう」という気持ちが交差している瞬間、この横断歩道を自転車を押しながら歩いてくる主婦を発見。迷いの気持ちは「止まっとこう」になりつつあったところで、体が自動的に急ブレーキを選んだ。主婦はトラックの影にいたから最初から見えていたわけではなかった。

 その主婦はびっくりしただろう。深くおわびしたい。もし「このまま行っちゃお。」だったら完璧にやっちゃってるところだった。幸い、驚かせただけで実害はなかった。

 もしやっちゃったら・・・ 頭の中では、俺はどうやってわびたらいいだろう。一生かかっても償いしなけりゃとか、全財産(いくらもありはしないが)をたたきだすとか、もう、これで人生終わりかとか、こんな休みの日に仕事なんかしないで寝てたほうがましだったとか、 カミさんになんと報告すればいいのかとか・・・  その直後いろいろ考えた。

 いわゆる運が良かったのだろう。先祖の守護霊が守ってくれたのかもしれないと思う。
安全運転の基本はとにかく「よく見る」につきるだろう。多少の危険でも、よく見えていればなんとか対処できるものである。

 走りなれたいつもの道、緊張感もなく、ほとんど無意識に自宅から会社まで運転してしまう。途中、特別に寄るところがあっても、注意してないと、無意識に会社の方へハンドルを切ってしまう。会社に近づいてから、「あれ、あそこ 寄るの忘れた。」と思うことが時々ある。

 「事故を起こさない、違反しない、病気・怪我をしない。」これが私流、余分な出費を節約する方法である。 もう一度、この言葉を自分に言って聞かせなければならないだろう。