2003年2月8日 猫のサーカス

 猫が芸をする猫のサーカスを知ってますか?以前どこかの国のサーカスがやってきて、日本で公演していきました。テレビでも紹介され見ていました。人間の手の平で逆立ちをしたり、平行棒の間を両腕を使って前進したり、猫の可愛らしさとあいまって、なかなかの人気でした。

 よく犬は芸をしこんで、「お手」はもちろんのこと「伏せ」とか素人の犬でも多少の芸はします。基本的に犬は人間と遊んでもらうのが大好きなので遊んでもらいたいばかりに色んな芸もおぼえていきます。

 一方、猫は気まぐれでしかもどちらかといえば放っていてもらいたいタイプで人間に媚びてまで芸はしません。体重に対する脳の重さの比率では少々犬には負けます。多少おバカというか、人の喜びまで気が回らないといったほうがいいかもしれません。

 そんな猫がサーカスできるのかしら?どうやって芸を仕込んだのかと思っていたら、そのサーカスの人が言うことには、要するに沢山の猫がいて、その中にたまたま、逆立ち的動作をする猫を見つけ、あるいは人の足の間をくぐるのが好きな猫がいて、これは面白いということで、さらに訓練して芸にしたとのことである。
 つまり、どんな猫でも捕まえてきて「びっしびし」訓練すれば芸ができるというわけではない。そんなことをすれば猫は歯向かうか、逃げ出すかである。

 この法則はそのまま人間にもあてはまる。なにかちょっと秀でたことをやろうと思ったら、それができる、またはできそうな人間をつれてきてやらせるのが順当な方法である。誰でも「やればできる!がんばればできる!」という平等主義はある意味ナンセンスなのである。しかし、これを言っちゃ問題発言で・・、少なくとも人間は猫より多少利口なはずで、自分でできないことは人に頼んだりあらゆるツールを使ったり、なんとかカバーできる知恵は持っている・・と思いたい。

 フセインも金正日もいうことを聞かない。えさ(経済援助)も脅し(武力行使)もあまり効果がない。猫と同じである。どうしたら良いかというと、別の猫に代えるしかないのである。日本の終戦時のように、昭和天皇が無条件降伏をし平和国家へ移行しようしたのはレアケースなのであろう。このようなある意味理想的な敗戦処理が某国でできるかどうかははなはだ疑問である。

 改革は進まない。抵抗勢力も猫たちである。しかしながらこちらの猫は比較的訓練しやすいかもしれない。もっと沢山の餌をあたえれば、そっちの主人に懐いて、言うことをきくだろう。だが、それをさせたくないのが今度の改革である。こうなると簡単には猫は言うことを聞かない。畳にがっちりと爪を食い込ませ、逆さにしても落ちない。・・これもうまく使えば芸になるかも・・・