2003年9月22日  グルメ道 あれこれ・・

 地元でおいしい店はないかと日夜探検隊・・てなことはないが、
好奇心の強い猫社長は一度食べた店よりはいままで入ったことのない店に興味をもつ、しかしながら失敗も多い。だから2回以上行く店はかなりおいしいといって間違いはない。味覚には人それぞれ好みがあるかと思うが、小生は少々濃い目の味で、人間の顔で言えばいわゆる目鼻立ちのはっきりした味が好きである。薄味でもかまわない、ダシがびしっと効いてれば全くOKである。高価な珍味には興味がない。また、年齢のせいか、油分コテコテは体がうけつけない。あっさりしていながら、味・香りから気迫が伝わってくるのが好きである。結局は料理人の舌が自分に近いかどうか、ある意味相性問題でもある。しかしながら、小生がうまいといった店は誰に紹介してもうまいというのだから、おこがましいけれど、小生の舌は信頼できる水準器といえる。
 「うまい」とは今までまったく知らない初めてのものを食べて感じるものではない。生まれ育って、子供のころから家庭料理をを食べ、家族で外食し長い間かかって蓄積された経験上の感覚である。もちろん年齢を経るごとにこの経験値はレベルアップしてくる。「うまい」とは一言で言えば食材と調味料のバランスである。このバランスが絶妙にはまったとき「うまい」のである。

・ラーメン編
 行列のできるラーメン店がある。雑誌などに取り上げられたりして、人気のところはいつも混んでおり、路上にはみ出た行列が、「ここはうまいのでは・・」と宣伝効果抜群である。そうした店も近場のところはおおかた食している。
失礼ながら「確かにおいしいけど、並ぶほどか?」、スープがなくなりしだい閉店の店、なんとなく言葉には出さないでも「うちのラーメン食べたければ、もっと早く来れば」のような微妙な高慢さを感じてしまうところもある。2度目にようやく食べられたりしたとき「確かにおいしいけど、食べに来た客全員製品を提供できないことが日常的だというのは店主の良心が問われるのではないか・・、しかも腹をへらしてやってくる客からみたらイジワルとか悪意すら感じてしまう・・」という疑問。
 ラーメン価格通常650円位だけど、内容と味レベルは390円の幸楽苑チェーンとたいして変わらないじゃん。・・など 

 そんなこんなで小生が実際うまいと思う店を思いつくままに紹介する。順不動で、「うまい」というレベルをクリアしてるのでこの中でランクをつけるのは不可能、気分と好みで食べわける。

・熊谷 「よか楼」
 あっさり系で、自家製といわれる醤油アンド鳥ガラ系スープがナチュラルであきがこない、麺は表面がつるりとしていて食感がよい。平日昼の11時代に行くとだいたい入れる。昼を少し遅れるとか、夕方はスープがなくなって閉店してる場合が多い。

・さいたま市「ラーメン喜久」
 当社近くである。17号の北浦和と与野の中間あたり中里交差点近くにある小さな店、交差点はネッツトヨタがあり目印となる。夜の11時位まできっちり営業してくれるのがうれしい。お奨めは「肉細ぎりそば」とか、ラーメンの上に炒め系のあんがのってるのはなんでもうまい。本来なら普通の店で1000円近くしそうなのが、650円である。スープと炒め系のあんの味のハーモニーがなんとも言えぬうまみをだしている。逆になんにも乗ってない単なるラーメンはちょっとさびしい。

・さいたま市「あじ平ラーメン」
 浦和越谷線といわれる道路ぞいで昔で言えば浦和市中尾にある。ここは「味噌ラーメン」がいい。味に迫力がある。濃い目の味でいわゆる「ビシッ」とした味である。これから寒くなる季節にはいいだろう。その他のメニューは水準的である。なぜか味噌だけはうまい。

・さいたま市「佐野ラーメン たかの」
 産業道路太田窪 カラオケ シダックスの向かいである。小生は佐野ラーメンは好きである。あっさりしたスープに青竹打ちの麺、麺の食感がいい、よく縮れてタンパク質が多いのかプリプリ弾力の麺、ここはチャーシューが柔らかい。本場佐野の味がここで楽しめる。

イタ飯編
 イタ飯とは基本的にスパゲティとピザということになるが、
・上尾市「ビバーチェ」
 上尾市 上尾下あたり、三井金属の向かいあたりに山田うどんと隣り合わせになった女性向きのかわいい店がある。ここのスパゲティはガーリックがビシッと効いていて先の味噌ラーメンではないが味に迫力がある。これを食べると他の店のスパゲティはどうも間抜けた味に感じられてしまう。

フレンチ編
 昔は高級レストランといえばいわゆるフレンチである。ところが最近では このフレンチレストランが申し訳ないが人気が今ひとつであり、人気は先のイタリアンに圧倒的に移動している。フレンチといえばフォアグラ・トリュフなど高級食材を想像するが、小生レバーがにが手なので、フォアグラはパスである。これらを適当に料理すればフレンチでございます。といったのではおもしろくない。料理のアイデアと味のバランスでうまいといえる。さらに価格が安ければなお結構である。

・岩槻市 「ピエール・ピコ」
 加倉交差点「肉の万世」のすぐとなり、以前は別のところで営業してたがここに移転したようだ。以前よりはこじんまりした店で実際おいしいものはそんなに大きな店でないほうがいいのかもしれない。価格もリーズナブルで味もしっかりしている。ぜひ長く続けて欲しいものである。

和食編
 会席料理といえばかなり高値の花で何かの機会でもなければそうそう食べるものではない。例えばちょっとした蕎麦やさんで、ちょっと高めのメニューで例えば天ぷら蕎麦を注文したとしよう。これだけで1600−2000円の店はざらにある。さらにちょっと「お造り」(お刺身)を加えると合計5000円位になるのはけして不思議ではない。ランチはせいぜい1000円未満と考えてる我々庶民には蕎麦を食べて5000円は頭がクラクラ気を失いたくなるコストである。そんな中で会席料理のお上品なメニューに梅コースに15000円などとあっさり書かれていたら、首筋に嫌な冷や汗の滴りを感じながら、別の意味でごくりとつばを飲み込むことになる。「社長、ご気分でも悪いのですか!」の声をかすかに聞きながら、気を失ったふりでもしたいものである。

 蕨駅東口・陸橋降り口の交差点近くに「れんこん」という店がある、4−8名程度の個室でじっくりと会席料理を堪能できる。人数の多い宴会には向かない。いずれにせよ予約を入れる必要がある。
 ここはコースが5000円である。これで、味のレベルも内容も十分である。前菜から始まり、最後の水菓子の至るまで、種類も豊富でアイデアにあふれ、ふたを開けたときの思わずにっこりするような料理はどれをとってもはずれがない。毎年秋は「松茸会席」コースがあり、この土瓶蒸しは絶品である。

 以前に信州別所温泉で松茸を沢山食べさせる山荘に行ったことがあるが、たしかに量は多いものの、それだけのことであって、やはりダシやその他の総合的技術となると、「れんこん」のようにうまいところで調理されたほうが松茸も本来のうまさを引き出されるわけである。