子供の悪態?

 子供と遊んでいると、大人に対してはムキになって思い切りぶつかってくる。大人はそれを
ゆとりを持ってさばいている。時にはやられたふりをして、子供が勝ち誇るのをほほえましく
見ている。体力的に断然大人の方が有利だから出来ることだ。この力関係を暗黙の了解として
子供は全力でやりたい放題向かってくるのだ。

 小学生にしてみれば、学校の先生は大人で、頭脳も体力も断然かなう物ではないから、同様
に悪態を言ったりすることもある。先生はゆとりでさばいちゃう。ところがこれがエスカレー
ト、小学生の悪態に女の先生が泣いてしまったりすると・・子供は「あれ、今までと同じ
に笑って返してたものが・・あれれ・・」となり、自分でも大人を打ち負かすことが出来ると
認識した時そこには複雑な気持ちが生じる。本気モードで子供がお父さんに相撲で勝ってしまっ
た時、悪態をついて、振り回した拳が親に当たり、本当に大人が倒れてしまった時、子供は
自分の力 がすでに大人を倒すことができることに恐ろしくなり、すでに子供ではないという意識
が生まれてくる。

 自民党政権時代、与党の賛成多数で物事が決まるので、野党は好き放題無茶を言ったって、平
気である。弱小政党ならば、荒唐無稽のことを論じたって平気である。さて、その元野党が今度
は与党になっちゃった。元々自民党自体が弱体化してたのは間違いないが、拳を振り回してたら
いいパンチがクリーンヒットしてKOしたような物だ。今までの子供の理想論で現実の大人の
世界を管理できる・・・わけがない。

 日本政府は大きくて、お金も力もある。だから言いたい放題言っても政府はびくともしない。
しかも少々言ったって動きやしない。だから、「いや」といったら「いや」で通したって平気
だったのに・・地方の首長は何万人の集会をやってNOを突きつけた。子供のパンチが大人の
急所にクリーンヒットして、大人はいまダウンしている。「ほんとに倒れちゃった。」
首長は先ほどの子供の心境だろう。もう地方で自覚を持たなければならない。

総理の言質を盾にその場のおもしろい画が撮れればいいという浅薄なマスコミ取材。政府に
対して言いたい放題言ったって、そう簡単に倒れないという前提だったのに本当に効いちゃっ
たということもある。社長に文句をいう社員(当社にはいないが)、巨大国アメリカなら何を
言っても(やっても)平気だと思ってる者。
 相手が大きいからといって、無茶を言ってもいいというのが非常識だと認識しなければなら
ない。

 三国志ではないが、天下三分の計で政治は第3政党がどちらに付くかでリーダーシップを取る
時代が来そうだ。第3政党はもう幼児政党であってはならない。