ちょっと考えれば その2

 国の借金が1000兆円超えた!・・ で「それが、何か?」
 国民一人当たり何百万円の借金!    で「それが、何か?」

 前から思っていたのですが、小生の様に自営業をやっていると、利益が出れば
税金がかかり、というか、利益の約半額ほどを納付します。これはいいとしましょう。
ところが、赤字になったときは法人税は払わなくてよい。(厳密には若干の固定金額を
払います)、逆に赤字になった時は、これを補てんするための補助金が国から・・
出るわけがない。

 じゃあ国はお金取る一方じゃん。そうなんです。ですが、すぐれたインフラ、清潔で
安全な環境を誰かが維持しているわけで、その負担を自分が担うことはやぶさかではない。
 つまり、勤労の義務そのものが、国家全体を支えることにほかならない。

 さて、お金を人間の血液のようなものだとすれば、その人間が毎年2%成長するなら
血液も2%増量しなくてはならない。この2%の増量血液をどこから持ってくるかというと
紙に金額を書いて、それを銀行に交換してもらう。まさに無から有をなす魔法のようだ。
国債というやつだ。国発行の約束手形だ。国が色々事業をする際に手形では使い勝手が
悪いので、日銀券つまり現金にする。10年とかの期限で、国はその手形を利子をつけて
現金で買い戻す。銀行は利子分儲かる。ですが、その時点で国は現金を工事や物品購入に
使っているのでカネはない。したがって、金はきっちり返すが、次の手形を出してほぼ
チャラにしてしまう。帳簿上は返金した。新たな国債に引き換えたということである。

 つまり国の中で、この国債と現金と経済活動がくるくる回り、血液がよく循環すること
が国としての健康状態がよいということである。

 借金を返さなくてはいけないですか?返さなくていいんです。
2%成長するなら2%現金増量する必要があるのです。増量しないと、体が大きくなって
血液が回らなくなり、貧血状態になります。血液がまわらない器官は、壊死や感染
など外部攻撃の標的になります。ましてや、東日本大震災で、財産を海に流され大出血した
のですから、その分はためらわず造血しなければなりません。

 仮に、借金全額返済したとしましょう。銀行から国債の紙をすべて回収し、現金という紙
を銀行に全部返却します。そして、国は不要になった国債の紙を焼却します。完全
無借金になりますね。市中の現金は相当減ります。先の一人当たり何百万という現金が
市中から吸い上げられることになります。そしてその金は銀行にうず高く積み上げられる
ことになります。
 人間でいえば、ほぼ血液がなくなり、いや、一部に集中し、体のほかには全く循環してない
状態になりますね。体はほぼ死んでるのに海綿体にすべての血液が集中し隆起している異常
な状態といえないでしょうか。「借金」というマイナスイメージの表現が意図的に作られて
いるとしか考えられません。だれが?海綿体の人たちでしょ。

 増税もしかりです。増税によって血液の何%かは財務省の管理下になります。どの省庁も
それぞれ大事ですが、お金をもっている財務省が一番エライという雰囲気があります。
その巨額の財をどのように振り分けるか、だれがお願いに来るのか、楽しいですね。元はと
いえば財務省のお金ではありません。我々の税金です。血液量が一定だとすれば増税とは
すなわちお金の管理権の比率をもっと財務省によこせといっているにすぎません。
 つまり他のアホな奴に管理させているとロクなことに使わないから、オレがきっちり正
しく管理してやる。という意味になります。税金は公共の整備に使われるとともに富の
再分配の意味もあります。国民が安全に快適に経済活動が営めることが重要です。
 ただ単に海綿体に集中させてオレはすごいだろう、お前欲しいのか?と自慢するのだけ
は御免こうむりたいものです。海綿体には正しく考える能力があるのかないのか?
 尾籠な表現で失礼しました。