9.11から20年

 あの9.11から20年、ニューヨークでは追悼式典
が行われている。真珠湾を攻撃した日本軍ではあ
るが、完全に本土のど真ん中、本土攻撃されたの
は米国初である。なんの罪もない民間人を攻撃し
たわけであるから、軍事攻撃ではなく、完全なテ
ロなだ。突っ込んでいった民間航空機には
テロリストが乗っており、もちろん自分もだまさ
れているのも知らず、自分が天国にいけると信じ
て死に向かって突っ込んでいく。道ずれにされた
者にとっては迷惑どころの話ではない。

 あの人たちのメンタルは救いようがない。長き
にわたって、アフガニスタンのために医師として、
そして用水路建設として尽力してきた中村哲氏を
殺害。その死を悼み感謝の意を表す壁画をいとも
簡単に消去する。どうしたら人間はこうなるんだ?
という疑問にあーすれば人間はこうなるんだとい
う回答がここにあるのか。幼いころから正しい教
育をすればいいのかもしれないが、最初から教育
に対し聞く耳のない状態であれは、万策は尽きて
いる。

中村哲氏について

壁画消去について

 どうしてこんなことが起きるのか、米国がどれ
ほどひどいことをしたのか、それにしては無垢の
民間人を対象にしているのは残酷すぎる。恐ろし
さをプレゼンスできれば相手は誰でもいいのか、
いやむしろ弱者と呼ばれる者を対象にしたほうが
より印象的な効果があると考えているのだろう。

 これまでに、様々な人が、この背景や理由につ
いて論じてきてはいるが、得心のいったものは一
つもない。おそらく回答はないというしかない。

 もう少し規模を小さくすれば、オウム真理教の
「地下鉄サリン事件」。さらにもっと小さくすれ
ば「サカキバラ、児童殺傷事件」が思い出される。

 犯人を捕まえ尋問したところで原因も理由も分
からない。あるとすれば尋常では理解しがたい考
え方の頭脳によって行動しているとしか言いよう
がない。こういう人たちをコントロールすること
はできない。おそらく何パーセントかわからない
がそういう人間が存在するという事実だ。

 ある若者から聞いたことがある。「オレ、歩道
に車を乗り上げ全速力で走らせ、歩行者をばたば
たひいたらおもしろいだろうなと思うことがある
んすよ。」「お前、恐ろしいことを言うな。絶対
やるなよ」 「そりゃ、そーすよ。」おそらく彼の
理性は行動をさせないだろう。ギリギリ踏みとど
まっている人間もいるだろう。もしかするとだが
池袋暴走事故のあの老人も何か得体のしれないも
のに突き動かされたということはないだろうか?

 平和で安全で清潔な日本に住んでることはかな
りアドバンテージではあるが、危険人物はゼロに
はならない。世の中そういうものだと理解して生
きていくしかない。危険には近づかない。かかわ
らない。かっこ悪いようだが、選択はその一択し
かないだろう。