統一教会と原理研究会

 小生がまだ子供だった頃、ずいぶん昔の話だが、お盆や正月には親戚のおじさん?らしき人がやってきて、仏壇に線香をあげていた。正直、そのおじさんがどのような人なのか、子供の自分にはよく分からなかった。父母は茶と茶菓子を出して、世間話をしている。
 
 「ところで〇〇のおばあちゃんはどうしてる?」
 どうもアパートで貧しく一人暮らしをしているという話を聞いているようだ。

 「たまには、顔出しして、旨いもんでも食べてもらうように小遣いでもあげたらいいんじゃないか?」

 もういい歳をした所帯持ちの男だ。五万や十万程度の小遣いを自分の母親に与えるくらい どうということはないだろう。

 ところがこの男が言う。
 「ダメなんだよ・・・。小遣いあげたって、全部〇〇様のところへ持って行ってしまう。」 彼の言葉の虚しさは子供の自分にも分かった。

 「そうか・・」 父はそう言うしかなかった。無念の空気が漂った。

 〇〇様とはそのおばあちゃんが信仰している教祖様だ。何教なのかはわからない。


 最近、何かと話題になっている統一教会だが、小生としては久しぶりに聞いた感があった。「ああ、あれか」と思い出される。大学に入学したばかりのころキャンパスを歩いていれば、サークル活動の勧誘など、結構声を掛けられる。そんな中に「原理研究会」と称する人からも勧誘を受けた。

 この勧誘しようとする人たちは、当方が新入生だということを外見から見つけるようだ。まだキャンパスにこなじめず、ダサい恰好の何も知らぬ田舎者が間抜けな顔をして歩いていれば、「コイツだ」といとも簡単にターゲットにされたのだろう。「原理研」とは何者であるかはわからない。しかし根っからの理系男子のためか、「数学的定理、力学の原理」のようなものを勉強する会だと思っていた。

 その人は親切に勧誘し、勉強会に来ませんかと誘ってくれた、自分の記憶では、放課後のどこかの教室で勉強会をしていたので、それが正しければ、教室を借りることのできる、ちゃんとしたサークル組織だったのだろう。 今考えてみればどう見てもおかしなサークルが大学内で活動していたのである。例えば危険な暴力革命を提唱する共産主義的な何とかマルみたいな連中だ。

 さて、小生はさそわれるまま、その勉強会とやらに間抜け顔で参加したのであった。教室に入ってみれば、たくさんの諸先輩方が「ようこそ」「ようこそ」と満面の笑みで小生のことを大歓迎である。

 それまでにそんな経験がないので、舞い上がってしまうのは否めない。さらに男女を問わず多くの仲間たちがいたので、友達も恋人もいない青年には別の不純な動機も背中を大いに押すことになる。

 早速、どんな物理法則原理を勉強できるかと思っていたら、なんか神様の話をしている。キリスト教の一種のようだが・・、なにか違うなと思いながらも話の内容は素敵でなにか視界が開けていくような気持ちよさがあった。

 この何か違うなというのは物理学の勉強でなかったということとは別に、どうも合点がいかないという感があったのだ。

 例えば、
1+1は2である。(分かる)
2+2は4である。(もちろん分かる)
4+4は猫である。(ん?えっ?) という理解しがたい飛躍があるのだ。

 つまりいろいろ素敵な世界が広がる話から、急に神がすべての創造主であるという話になった段階で「4+4は猫である。」なのである。
 ここで違和感を持たずにすっと受け入れる人はカルトにはまる。異様にお勉強のできる東大生の中には、このまんま記憶してしまう素晴らしいスキャナ&ストレージのごとき頭脳を持っている人も多いのかもしれない。時としておかしな方向に日本を導いていく官僚たちにこのタイプか多いのもうなづける。特徴は「考えない」、「言われたことはそのまま記憶して受け入れる。」

 こんな話を聞いたことがある。あの鳩山由紀夫氏は確か東大だと思う、氏の特徴は直前に会った人の話をそのまま語るとのことである。まさに人間スキャナ&ストレージである。
 先に述べた「4+4は猫である。」の違和感を勧誘者に聞いてみたがどうにも合点のゆく回答は得られなかった。得られるはずがない。

 こういうのを論理の飛躍というのか分からないが、小生流に分かりやすく言えば、「ウソ」「でたらめ」に過ぎない。こんなカルトにはまるなんて、少し考えれば分かるはずだ。
 そんなわけで、それ以降は勉強会には行かなくなり、すっかり忘れていた。その後思い出したのは、あのアイドル歌手の合同結婚式の時だった。

 小生の実体験はここまでだが、詳しい情報を調べてみるととんでもない連中であることが分かる。本稿最後にとても分かりやすい動画のリンクを張っておくので是非ひととおり御覧いただくことをお勧めする。概要を言えば、本カルトは韓国発祥でキリスト教だか聖書を都合のいいようにアレンジして信者からお金を徹底的に吸い上げ、それを自分一族と同胞北朝鮮に投資するというとんでもない組織であることが分かる。しかし、この悪事がばれないように政界工作が巧み。効果的な献金や寄付や奉仕活動は「平和」とか「家庭」とか「女性」のような外面で包装されてるのですぐには分からない。そのお金は信者の塗炭の苦しみやその家族の血の涙の慟哭からから絞り出された不幸の塊なのである。

 旧約聖書自体もおかしな話だが、神がアダムとイブをお創りになるところから始まる。統一教会では聖書にはないアレンジを加える。イブは知恵の実を食べるという罪を犯すこととは別に、サタンと関係するという更なる罪を犯したとされる。
 さらに朝鮮半島がアダムであり、日本列島がイブである。したがって、その贖罪のために罪深い日本人は朝鮮に対して、無限に金を奉納しろという教えである。

 先ほどの「4+4は猫である」を思い出してほしい。
 言いたいことは色々あるが、もしイブが罪を犯したのなら、イブを引きずり出して、罰すればいいのである、その罪を子孫が負うのは理解できない。さらに言えばイブは蛇にそそのかされたのであるから、その蛇を罰すればいいのである。さらに原因をさかのぼるとしたら。食べてはいけないと禁じた知恵の実を創造し、イブという人間を試そうとした疑心暗鬼の塊のような創造主つまり神、あんたの存在が一番の罪ではないのか。

 小さなお皿にチャオチュールを絞り、それを猫の前に置く、「絶対食べるな」と命じたところで、猫は迷わず食べる。そこで「お前は約束を破る罪を犯した」この猫はもううちの猫ではない。荒野に捨ててくる。「信じることを試すこと」が「罪」なのではないか。

 自分を慕ってくれた猫を試してミスを誘い罰する、安物の韓流ドラマに出てきそうなイヤな奴だ。

 先祖の罪を償うために高額なお布施や印鑑、壺を買わせる。

 まず、罪を犯した先祖?誰ですか?どんな罪を犯したのですか?その人の罪ならその人引きずり出して罰すればいいではないか・・  やれるもんなら・・
 仮にお金を払うとすれば、その被害者に直接払うべきであり。払う相手は教祖アンタではない。その被害者とはどこの誰ですか?ここにつれてきて欲しい。・・  やれるもんなら・

 人間の行動の中に、出会いをはじめとする偶然の積み重ねがある。さらにその時々に自分としての選択、判断がある。これが形のない導きによって人生が流れるべき方向に流れていく。何者かがあなたの健やかなる流れを悪意を持って捻じ曲げようとしていることだってある。人の言うことを先のスキャナ東大生のようにそのまま受け入れることがあってはならない。

 自然を含め形なきものを恐れ敬うことがあってもいい。素敵な偶然を神のお導きと喜んでもいい、残念な偶然を悪魔の仕業と呼んでもいいだろう。だが、何人もどうすることができないのにそれをお金で解決できるような事を提案するのはつまり「サギ」である。カルトにご注意ください。

 強制的に新聞を取らせたり、自分の生活に影響が出るほどのお布施を要求するのは、その教祖が神の名を騙るサタンなのである。


統一教会が日本人を食い物にできた理由 7/27

洗脳を解くためにここがヤバイぞ統一教会 8/1

安倍元首相と統一教会 8/10

これでいいのか!?統一教会問題に踊らされる日本 8/25